楓太です。
今回は、昔僕が体験した恐ろしい出来事をお話したいと思います。
ホラーが苦手な方は、ここで引き返したほうがいいかもしれません。
それではいきます。
あれは5年ほど前のことでした。
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そのころ、僕はバスで通勤していた。
始発に近いバス停で乗るので、いつも同じ席に座ることができた。その日も、いつも通り一番後ろの右端の席に座っていた。
いくつかのバス停に停まり、だんだん席が埋まってきた。
まもなく全部の席が埋まる、そんなときにその人は乗ってきた。
長身でモデルのようなスタイル。そして短いショートパンツから伸びているのはベージュのパンストに包まれた美脚。
そんな危険な物体が、僕の方に近づいて来て、こともあろうに隣の席に座ったのだ!
やべえ、どうしよう。
パンストの切替が見えるぐらいショートパンツが短い。
これ、降りるまで理性が保てるのか?
見ちゃだめだ、と思いながら、僕は目が離せなかった。
そのときである。
「ねぇ、私の脚に何かついてる?」
「!!!!!!」
ヤバい! 通報される!!
「なんかネットリとした視線を感じるんだけど」
「い、いや、あのっ!」
人間、窮地に追い込まれると思うようにしゃべれなくなるのだ。
「いやらしー」
「(滝汗)」
「なんなら触ってみる?」
「・・・・・・、 は?」
その言葉が耳から入って脳に達するまで、体感時間で五分はかかった。
「別にいいよー。減るもんじゃないし」
なにこれこの状況?
ふつう、女性は減るから触られたくないのか?
いやいやいや、いま重要なのはそこじゃない。
ドッキリか? そんなわけね〜
触った瞬間、「きゃー!痴漢!!」って大声出されるとか?
怒ってる感じはまったくないが、それが一番あり得る。
考えろ楓太。
このまま耐えるのと、
触って逮捕されるのと、
どっちがいい?
そんなもん決まってる。
逮捕されてでも触りたい!!
しかし、時間にしてその数秒の葛藤を彼女は見逃さなかった。
「ほらあ」
と言いながら、僕の手を掴み、自分の太ももに押し当てたのだ!
「△■※◎!!」
その瞬間の感情をどう表せばいいのだろう?
彼女の太ももの柔らかさと、パンストのナイロンの感触が手に伝わってきた。
頭はフリーズしているが、手は素直である。
太ももをさすっていた。
なにこれこの状況(2回め)
もしかしてラッキーイベントなのか?
そんなことを考えているとき、
「あれれー?」
ちょっと棒読みふうに彼女は言った。
「なんでここ膨らんでいるの?」
「!!!!!」
いや、だって、あの、えー、じょ、しょうがないじゃん!!
しかし、彼女の凶行はここで終わらなかった。
彼女の手が僕のアソコに伸びてきて・・・・
「あ、私、ここで降りるんだった」
アソコに触る寸前に立ち上がって降りていってしまった。
「は、はいーーー?!?!」
残ったのは、まわりの乗客の冷たい視線だけだった。
つづく
※画像はAIによるイメージです。みのんさんが作ってくれました。